実際のエンジニア新人研修技術課題 第二部まとめ

ここまでの内容で、第二部の1か月(20人日)程度の研修が終了になります。第一部と第二部を受講することで、Webシステム開発の基礎を学習した状態になっています。研修のスタートからエンドまでやってきたことが、すべてつながっていることを体験できたと思います。

IT業界未経験で研修を始めた当初はPC操作もままならず、拡張子を意識できないくらいの状態でした。もちろん、ソースコードは見たこともなく、学生時代にExcel、Word、PowerPointを触ったくらいの人がスタートということを考えると、2か月で多くのスキルを経験したと思います。専門学校の卒業生でも、複数の言語で開発を中心に勉強をしてくる人の割合は少ないです。座学が中心の専門学生も多いです。未経験入社に比べればアドバンテージはありますが、新人研修の内容には苦労する人は沢山います。

新人研修の第二部の内容をまとめると、順調に進んだ場合、次のようなことを学習できるようになっています。

【06_HTML + javaScript研修】
■HTMLの基本
■javascriptの基本
■設計書を元にHTMLとjavascriptを新規開発

【07_Java + SQLServer研修】
■プログラム言語による違い(ExcelVBAとJava)
■クラス
■JavaとSQLServerの連携

【08_Java(Webシステム)】
■Webシステムの環境構築
■Webシステムの基本
■MVCモデルの実装

【09_単体テスト】
■単体テストの考え方
■単体テスト仕様書の作成
■単体テストの実施
■障害発生時の流れと対応

【10_プレゼン】
■人前で話をする
■PowerPointの資料作成

現場配属をするために精一杯育てますが、やはり2か月。この業界は広く深いので、1人で作業ができるくらいまでに成長をさせることは困難です。システム開発の難しさは、「未経験者がシステムを簡単に作れるようになるのか?」でまとめてあります。ITエンジニアであれば、多くの人は経験済みかと思います。

1人で作業ができるようになるまでは長い時間がかかります。ソースコードが書けたとしても、システム開発経験、リリース経験がないと、本番稼働で想定とは違った事象が発生した際、対応も難しいでしょう。デバッグ環境では動いていたけど、総合テスト環境、本番環境では動かなくなってしまったということは、よく発生します。環境によってソースコードを変更しないと正常に動かないようなことも多くあります。そのあたりはプロジェクトに参画をして、上司、先輩に面倒をみてもらいつつ、経験を積んでいくことで解消するのがよいでしょう。

新人研修完了後には、さらに難易度が上がった技術者研修という研修があります。これは、経験者エンジニア用に作っている研修で、プログラム言語も複数準備してあります。

■技術者研修のコンテンツ例
・Java(SpringBoot)+MyBatis実践
・PHP実践
・ExcelVBA実践
・Linux+shell実践
・データベース実践
・Access実践
・単体テスト実践

他にもまだまだ研修はあります。今まで配属されてきたプロジェクトにもよりますが、例えば最初にJavaのプロジェクトに配属されると、次以降もJavaのプロジェクトに配属される可能性が高くなります。自分の経験を活かせるので、もちろんよいとは思います。ただ、Javaのプロジェクトを中心に参画していれば、Javaについてはエキスパートになれるかもしれませんが、他言語には弱くなってしまうというケースも沢山あります。自分の希望するプログラム言語の現場であれば良いかもしれませんが、自分の希望とは異なるプログラム言語、例えばCOBOLやC言語などになってしまった場合、困ってしまいます。

私の考えとしては、複数のプログラム言語、複数のエータベース、複数のフレームワークなど、いろいろなプロジェクト環境を経験し、プログラム言語やデータベースなど、対応できる種類を増やせるとエンジニアの幅が広がると思います。特に、複数言語や環境を連携して考えられるようになると、実現できることも増えます。

例えば、「PHPから複雑なExcelの表を作成したい」といった要望があった時、PHPしかできないとExcelの表を作成するのが大変(昔はPHPから複雑なExcel操作をするのは大変だった)かもしれません。複数言語ができると「PHP ⇒ batファイル ⇒ ExcelVBA関数呼び出し」で実現しようといった発想ができるようになります。PHPからExcelVBAを呼んで操作をするので、ExcelVBAで実現できることは、なんでもできるようになります。複雑なExcel操作も簡単です。複数の技術を習得しているからこそ思いつける発想です。

また、クライアントアプリケーション、組込系、ホスト系のプロジェクトに参画している人が、新しいスキルを習得したいと思った時の入り口としても使えます。長らく同じようなプロジェクトに参画していた人が、自分が今持っているスキルとは別のスキルを習得したい時などに利用できます。

いろいろな言語や環境があるため、随時研修を増やしていっています。研修内容は私のプロジェクト経験をもとに、プロジェクトで通じるような研修内容となっていますので、やる気がある人や案件の隙間で時間が空いてしまった人を対象に実施しています。私は今まで、大小のプロジェクトを合わせると30以上のプロジェクトにかかわってきましたので、それなりに経験はしています。準委任契約で9年、社内持帰り開発のトップといて8年仕事をしており、よく使われるプログラム言語、データベース、環境構築なら、それなりに通用するくらいのスキルは持っています。

すごいエンジニアと比べれば大したことはないかもしれませんが、ある程度のプロジェクトなら通じるくらいの経験はありますので、私の経験を引き継ぐためにアウトプットをしていっています。上を見てもきりがないので、今の私にできる最善をしたいと思っています。技術者研修については、またの機会に紹介をしたいと思います。

これで、実際のエンジニア技術研修の話しは終了です。長い間読んでいただき、ありがとうございました!

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