WEBシステムエンジニアの技術ロードマップ10

前回は「WEBシステムエンジニアの技術ロードマップ09」で、cssとHTML、javascriptの繋がりについて書きました。今まで9回にわたってWEBシステムエンジニアの入り口に立つための技術ロードマップの説明をしてきましたね。長い道のりでしたが、スタンダードな部分は今回で最後です。ベテランでない人は、ここまでで十分です。今まで学習してきた要素を全部繋げてみていきましょう。

WEBシステムを開発する時には、MVCモデルという役割を意識して作っていきます。モデルとは開発をする時の組み方のパターンです。MVCモデルは今も主流の考え方です。

■Mはモデル = データベースアクセス部分
■Vはビュー = 画面表示部分
■Cはコントローラ = モデルとビューの制御やデータの受け渡し部分

WEBシステムは、サーバサイドとクライアントサイドで分かれています。呼び方もいくつかありますので、イラストに書かれているような「サーバサイド」、「サーバ側」、「サーブレット」といった用語や、「クライアントサイド」、「クライアント側」といった用語は、同じ意味だと思ってください。IT業界では、同じような意味なのに違う言い方をする場合が沢山あります

■サーバサイド = プログラム言語、データベースを使って処理を行う
■クライアントサイド = HTML、javascript、cssを使って処理を行う

プログラム言語やデータベースの組み合わせは、一般的に使われる組み合わせはありますが、明確に規定されてはいません。イラストに書かれているプログラム言語やデータベースであれば、どの組み合わせでも大丈夫です。

WEBシステムは、今まで説明してきたプログラム言語、データベース、HTML、javascript、cssを繋げてプログラムを作成するのです。これは結構難しく、簡単に理解できることではありません。部品1つ1つを理解して繋げていくため、エラーも沢山発生しますし、エラーが発生した時に解析をするのが大変です。正しく開発環境構築をするのも慣れていないと大変です。

プログラム言語1つをとっても理解をして本当の意味で正しいプログラムを組むためには、数年かかるでしょう。最初は不完全なプログラムが組めればよいと思います。自分が作成したものを上司、先輩に見てもらい、正しいプログラムを覚えていきます。いきなりフリーランスで責任を負いながらシステムを開発するような場合はリスクを伴います。システムの何が正しくて、何が悪いのか、障害やセキュリティ事故が発生したらどのような事態になるかを想定できないうちは非常に危ないので1人でシステム開発をすることはお勧めしません。想定外の不具合は予想をはるかに上回って発生しますので、契約内容によっては損害賠償に発展することもあります。業務に携わりながら徐々にレベルアップをしていくのであれば、まずは動くプログラムを作るところから始めましょう。障害と学習を繰り返して、いろいろ覚えながら成長していけばよいと思います。

今回は技術ロードマップに沿ってWEBシステムエンジニアになるために必要なスキル要素を簡単に説明してきました。cocoteraでは、WEBシステムエンジニアに簡単になれるとはいいません。1人でWEBシステムを開発できるようになるのは大変です。それでも、WEBシステムエンジニアになれるための近道として、今まで説明してきたプログラム言語、データベース、HTML、javascript、cssといった要素についての研修資材を部品ごとに準備しています。部品ごとの研修資材を習得したのち、WEBシステム開発研修を行うことで、実際の現場で通じる技術スキルを習得することができます。

ITエンジニアで開発の第一線にいる人は、日々勉強をしている人が沢山います。私もITエンジニアになって15年以上たちますが、毎年新しい技術を使った案件に携わっているため、今でもわからないことが多く調べ、試し、実装するということを繰り返しています。完全な理解はとても難しく、不安を持ちながらも開発をしているITエンジニアは沢山いるのではないでしょうか。自分のレベルが上がれば任される役割も増え作業の難易度も上がります。その都度、苦労をして開発を進めていくと、できることがどんどん増えていきます。ITエンジニアは、そうやって手に職をつけ1人前になっていきます。

見積、要件定義、設計、テストと、開発をしない作業もありますが、そういった作業を正しく正確に行うためには、豊富な開発経験が必要です。開発経験が沢山あれば、作成しようとしているシステムがどのような難易度で、どういうところにリスクがあり、どれくらいの金額がかかるかということが、わかるようになります。わかるということは先手先手で対応を考えることができるため、安定したプロジェクト運営が行えます。ITエンジニアでやっていくためには、多くの開発経験をしたほうがよいのですが、開発経験のない人に開発作業は任せられません。開発の世界は広く深いため、早くから多くの技術スキルを身につけておくと非常に有利です。

1人前のWEBシステムエンジニアになれるように、cocoteraと一緒に頑張りましょう!

次回は、若手の時は意識をしなくてよいのですが、将来的には覚えておいたほうがよい部分について、簡単に書きます。

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